あんずの栄養と薬効
あんずにはベーターカロテイン、カリュウム、リンゴ酸、クエン酸が大変多く含まれています。
ベーターカロテインは体内でビタミンAとして働き、老化防止に
カリュウムは高血圧に、リンゴ酸やクエン酸は疲労回復に、
そのほか、動脈硬化、脳こうそく、心筋梗塞に、また冷え性、ぜんそく、せき止めなどにも
効能があるとされています。
種子には、青酸配糖体や脂肪油、ステロイドなどを含んでおり、杏仁と呼ばれ咳きどめや風邪の予防
に用いられます。
また食用としては、生食、あんず飴、ジャム、シロップ漬け、干し杏、ワイン、梅干しなどとして広く利用
されています。
未成熟な種子や果実には青酸配糖体の一種であるアミダリンが含まれています。
アミダリンは梅、あんず、もも、びわなどのバラ科植物の未成熟な果実や種子、葉などに含まれますがアミダリン
そのものには毒性はありません。しかし酵素により分解するとベンズアルデヒド(芳香の原因)とシアン化
水素(青酸)を発生します。
このシアン化水素は青酸とも呼ばれ猛毒ですが、致死量は未成熟な梅で100〜300個が必要であり、また
空気と反応して毒性を失うため、青酸中毒に陥る心配はほとんどありません。