三嶺 1893m (2004.3.2)

主人が三嶺で朝日を見ようと言う。私は不安でいっぱいだった。三嶺林道がどこまで行けるか
わからないし、冬の三嶺は初めてなので登山道も不安、ひざも心配だし、体力も自信ないし。

夜中12時すぎ出発。32号線に出て猪ノ鼻峠を越え、大歩危からかずら橋横を通って、439号に
入り名頃へ。それから三嶺林道をがたごとと走る。雪はないが、ところどころ凍結している。
チェーンをつけ、ゆっくり走っていると、道の真ん中に大きな石が。路肩に移動するのに四苦八苦
した。あと何回か石や木をのけながら、林道終点着。

準備をして4時に歩き始める。ヘッドランプをつけ、アイゼンをつける。
真っ暗でこわい。主人は星がいっぱいだと感動しているが、私はそれどころではない状態。
登山道は雪がかためで歩きやすいが、トレースはまったくなし。ますます不安になる。
振り返ると真っ暗でますますこわい。静か、自分たちの足音と風の音のみ。
真っ暗な中、山でふたりきり、道もなし、となると、あとはパートナーとの信頼感しかなかった。
夏山登山道を思い出しながら、主人が道をつけていく。下の水場の標識からますますわからなく
なり、急登したが、また登山道らしきところに出ることができた。
動物の足跡は登山道をたどっていることが多い、ような気がした。そのかわいい足跡がたのもしく、
ありがたかった。
やっとまゆみの木のところへついた時、脇の木に霧氷が。ヘッドランプに照らされて、白がうかび
あがる。おそろしくきれいだった。ひたすら主人の足元を見ながら歩いていた自分。ほっとした気分
でひとやすみした。山の上まで行けるかもしれない、そんな気がしてきた。
また歩き始めると、空が藍色になってきたことに気づいた。視界がひろくなっている。
左に山並みが見え出した。しだいにまわりが見え出す。明るくなってきたというだけで、恐怖感は
消え、うそのように気持ちがらくになった。急なのぼりを休み休み進む。ゆっくりだが、一歩一歩
上に近づいていると思うとうれしくなる。
なんとか大岩のところへ来たと思ったら、目の前に白い斜面が立ちはだかった。
たしかここからは急な木道のはず。雪でおおわれてしまっている。
しっかり足跡をつけてもらって、慎重に進む。木道が雪からでている箇所を通ると、じき池に出た。
池に着いた〜と思ったらすごい風でふきとばされそうになった。寒い。小屋に早く行きたいが、
朝日は?朝日はくもっていてうっすらと明るんでいるのみ。次郎笈の右あたり。
小屋の中で朝食にする。小屋がありがたい。
それから小屋周辺の景色やコメツツジの霧氷を写真に撮って、山頂に行っておりることにしたが、、
風がすごく強くて、とにかく寒くて、途中の道で断念して、山をおりることにした。

帰りはゆっくりゆっくり、景色を見ながらおりた。
池から下は風もなく、日差しがしだいに強くなってきた。雪面からの照り返しも強い。
ハッと、化粧もせずにいたことに気がついた、無防備ダ、、、顔をおおって目だけ出して歩いた。

無事帰れたものの、反省材料も多い山歩きだったと思う。

帰りは、菅生の「いやしの温泉郷」でゆっくり。いい湯。

午前6時30分すぎ、次郎笈あたりが赤くなった

小屋付近

剣山↓  ↓次郎笈

池は完全に凍っていた ↑池

塔の丸↓  ↓丸笹山

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