平成 6年第1回( 3月)定例会  3月15日 05号
 議会議事録より

◆13番(鎌田基志君) お許しをいただきまして、私は、平成6年第1回定例会に当たり、以下2点について質疑をいたします。市長並びに教育長・関係部長の明快なる御答弁をお願いいたします。
 まず第1点は、市民病院の充実と入院・通院患者数の増加対策についてお尋ねいたします。
 市民病院は、市民の健康保持と医療需要に応じ、地域の中核的病院として、その役割を果たすために、高度特殊医療を中心に、診療施設・設備の整備や医師・看護婦等の充実を図りながら、市民の医療福祉の増進と地の利のハンディを克服しながら企業努力されていることに敬意を表するものであります。
 しかしながら、最近の市民病院利用患者数を見てみますと、入院患者数が、平成4年度15万354人、外来患者数が19万1,086人と、前年度より入院患者数で2,065人、外来患者数で6,742人、総数8,807人の減となっております。
 土曜休診、また、市民の健康管理の向上等による影響もあると思いますが、市内の他の総合病院の患者総数増減と比較してみますと、中央病院1,613人増、屋島病院4,553人増、医大2,598人の増で、日赤だけ市民病院と同じく8,415人の減となっておりますが、ベッド数──日赤579、市民病院532と、ほぼ同規模ながら、患者総数──日赤57万2,808人、市民病院34万1,440人でありますことから、市民病院が最も減少傾向にあると言わざるを得ません。
 そこで、市長にお伺いいたします。
 この現況をいかに受けとめておられるのか、その原因はどこにあるのか、また、その対応策をどのように考えておられるのか、お答えください。
 また、日赤は、本年より約90億円という巨額を投じて、平成9年度に10階建ての本館が完成いたします。中央病院も六、七十億円かけて施設全体を改修すべく、既に着工の運びにあります。ただでさえ地の利にハンディがあるところに、日赤・中央病院が新装されたならば、施設老朽化の市民病院では、患者数の激減が心配されるところであります。
 そこで、お伺いいたします。
 市民病院も本格的な改築・改修の時期に来ていると思います。昭和41年2月に建設された旧旭ケ丘病院の本館であった北別館、同年10月建設の精神神経科病棟は既に28年の歳月を経過しており、老朽化も著しく、早急なる改修が望まれているところであります。
 また、昭和48年3月に完成した本館も、外壁面の傷みがひどく、危険性も考えられますところから、改修予算2億円余が計上されておりますが、北館及び精神神経科病棟の早期改築を考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。考えているとすれば、その時期はいつか、お尋ねいたします。
 次に、医師団の充実についてお尋ねいたします。
 市民病院の医師の評判はよく、市民も安心して受診できると喜んでいるところでございます。病院として優秀な医師の確保は、何にも増して重要であり、患者増を図るためにも絶対不可欠であります。患者さんが、ぜひとも市民病院で受診・治療したいとの願いをかなえるような優秀な医師の充実を積極的に図るべきであり、それが市民病院に課せられた重要な責務であると思います。
 そこで、お尋ねいたします。
 現状の診療科目における専門医師の人員は十分であるかどうか。また、徳島大学の系統下にある市民病院としては、徳島大学に優秀な医師の派遣を積極的に働きかける必要があると思うが、どのようにされておられるのか、あわせてお答えください。
 次に、医療機器と、それを扱う技師の充実についてお尋ねいたします。
 医大を初めとして、最近の総合病院の医療機器の充実ぶりは目をみはるものがあります。市民病院も、鋭意、最新医療機器を購入し、他の病院に、まさるとも劣らない充実ぶりで、敬意を表するところでありますが、それを扱う技師の養成・確保もまた、大切になってくると思われます。せっかく最新鋭の高価な医療機器があっても、それを使いこなせる技師がいなかったり、不足していれば、宝の持ちぐされであります。
 仄聞するところによりますと、現状における市民病院では、予約して相当な日時を経過して、やっと検査が可能な機器もあるやに聞いておりますが、医療機器と、それを扱う技師は、現在、十分確保されているかどうか、お伺いいたします。
 最後に、患者増に一番大切と思われる通院のための足の問題についてお尋ねいたします。
 前段にも申しましたように、市民病院は、いささか交通の便の悪い所に位置しております。思い切って移転すれば問題は解消するのですが、現状において、どうするかと考えますと、市民病院前を走っているJR高徳線に停車駅をつくっていただけるようJRにお願いしてはいかがでしょうか。幸い、沿線に市有地もあることですから、実現に向けJRに働きかけてみるべきであります。
 さらに、市民病院周辺道路を、河川を暗渠にしたり、トンネルから西を整備拡幅する等して、車で通院する患者の便を図るべきと思いますが、市長並びに関係部長の御所見をお伺いいたします。
 第2点として、南部運動場についてお尋ねいたします。
 南部地区住民のグラウンドが欲しいという要望にこたえ、用地買収費約6億9,000万円を含み総額8億9,000万円余をかけた南部運動場は、地元住民が期待していた以上の立派な設備でもって完成間近を迎え、本年4月15日より利用できると大変喜んでおりました。
 ところが、最近、南部運動場の一部が市立高松第一高校の野球部の専用グラウンドになるという、うわさを聞きました。全く寝耳に水の話で、驚かされるとともに、地区住民が自由に使用できるかどうか心配をいたしております。
 実情を市民スポーツ課に聞いてみますと、一高野球部が、現在、専用グラウンドとして使用しております三木町大宮グラウンドが、この夏までで使用できなくなるので、当分の間、地区住民・利用者と話し合いの上、あいている時間帯を一個の団体として有料にて使用したい旨、一高より申し出があるとのことであります。
 もとより、かつては甲子園にも出場し、現在プロ野球界で活躍中の中西 太・近藤昭仁両氏を初め、幾多の名選手を輩出した伝統ある一高野球部の昨今の停滞を思うと寂しい限りであり、名門復活を願う先輩・市民の声も大きく、本市といたしましても、唯一の市立高として一高の復活を期待するものであり、そのためにも練習場の確保は必須であります。
 地区住民との円満なる話し合い・了解のもとで南部運動場で練習に励み、再び甲子園への道が開けるならば、これにこしたことはありません。ただ、まだ地元民との話し合いもないし、まだ利用に供されていませんので、地区民の利用状況もわかりませんが、一高が期待するほど利用できないのではないかと危惧するところであります。
 一高からグラウンドの相談・要請が、いつあったか知りませんが、社会体育施設として整備した南部運動場の使用を軽々に提唱するのは、余りにも無責任きわまりない話と思われます。まさに拙速・場当たり的行為と思いますが、この件について市長の御所見をお聞かせください。
 また、教育長より、以下4点についてお答えください。
 一つ、地元住民との話し合い・調整はどのようにするおつもりでしょうか。一つ、いつごろから一高野球部の使用を決めたのでしょうか。一つ、あくまでも社会体育施設として整備された運動場でありますから、地元住民に使用の優先権があると思うが、そのような認識でよいかどうか。一つ、一高野球部関係者にとっても、専用グラウンドを希望していると思うが、専用グラウンドの確保を早急に考えるべきと思うが、どうされるのか。
 以上4点についてお答えください。
 以上で私の質疑を終わります。御清聴ありがとうございました。