平成 3年第5回(12月)定例会 12月16日 04号
 議会議事録より

◆13番 お許しをいただきまして、私は一般質問をさせていただきます。何分初めてのことで、意を尽くせぬ点もあるかと思いますが、御理解を賜りたいと存じます。また、質問内容も、過去、先輩議員が質問された内容と若干重複することもあるかと思いますが、私なりに観点を変えて質問いたしますので御了承をいただきたいと思います。
 まず、スポーツ・レクリエーション施設の整備についてお伺いいたします。
 近年、余暇の増大と健康への関心が高まり、気軽に楽しむスポーツ・レクリエーション活動が盛んになっており、本市においても体育協会・体力つくり市民会議・スポーツ少年団等が自主的な事業を展開するとともに、体育指導員等が市民スポーツや体力づくりの推進者として活動しております。
 また、「健康なからだと心にうるおいのあるまちづくり」を目指して市民スポーツ憲章を制定し、スポーツ・レクリエーションの普及振興を図るとともに、全国大会の開催も可能な総合体育館を初め、市民プール・テニスコート・運動センターなどの施設整備を行うとともに、市民が身近に利用できる場として学校体育施設の開放を実施するなど市民の需要にこたえている市当局の努力は大いに評価いたすところであります。
 しかしながら、本年実施されました市民意識調査結果報告書によりますと、本市の「住みよさに対する評価」の中で、本市の地理的な特性が他を引き離して高い評価となっております。また、その一方で低い評価としては、「レジャー・レクリエーション施設が整っていない」が50.7%となっており、市民の半数の人が不満を訴えております。特に地区別で見てみますと、太田・木太・古高松・屋島・川添・林・山田地区・仏生山地区、つまり高松の東部から南部地区の市民に不満を訴える人が多くなっております。このことは、東部・南部地区でのスポーツ・レクリエーション施設の整備が十分でない、あるいは、おくれていると市民の多くが考えていると言えるのではないでしょうか。
 そこで、まず、お伺いいたしますが、今回の市民意識調査で明らかにされた東部・南部地区の市民のレジャー・レクリエーション施設に関する意識調査結果をどのように受けとめておられるのか。また、どのように分析されているのか、お答えいただきたいと思います。
 さて、本市の市政運営の指針となります第3次総合計画には、「スポーツ・レクリエーション施設の整備」が位置づけられており、「西部運動センターの整備をはじめ、南部、東部地区で、市民が気軽に利用できる中核的な運動広場の整備を進めるとともに、広域事業や仏生山記念公園において、スポーツ・レクリエーション施設の整備を図る」とあります。現在、広域事業として西部広域スポーツセンターが一部の施設を除き、既にオープンし、また、仏生山記念公園も体育館の工事請負契約が9月定例会で可決されている今、南部・東部地区における施設の整備が大きく浮かび上がっております。
 御承知のとおり、この問題については、先輩議員により、過去、本会議で幾度となく論議されており、その際、西部運動場を手始めとして、今後、南部・東部地域に市民が気軽に利用できる多目的広場を、順次、計画的に設置する旨の答弁をされておりますが、具体的な動きがないようであります。今後、労働時間の短縮、週休2日制に伴う余暇の増加、さらに、学校週5日制の導入などの受け皿の問題、さらには、前段申し上げました南部・東部地区の市民意識調査結果も踏まえ、南部・東部地区での運動公園の整備について、改めて市長の所信をお示しいただくとともに、今後の整備に向けたスケジュールもあわせてお答えください。
 また、仮称、三谷地区三郎池運動公園は、いまだに三郎池土地改良区と用地買収の協議が調っておらず、土地改良区も工事代金の借入金などで苦慮しているやに聞いておりますが、その後の経過と見通しについてお答えください。
 次に、スポーツ施設に関連し、もう1点、市長にお尋ねいたします。
 先ほども申し上げましたように、屋内運動場は、総合体育館・市民文化センター別館・西部運動センター体育館、仏生山公園の体育館が整備され、あるいは整備されつつありますが、かつて野球王国と言われ、三原・水原両名監督を初め、数多くの名選手を輩出した本市に市民球場がないというのは何とも不思議に思えてなりません。昭和57年当時、中央球場が老朽化したこと、さらに、県営球場の整備に伴い、球場が取り壊され、その跡地は本来の用途であります公園として整備され、現在では市民の憩いの場として有効に活用されております。しかし、市の球場がなくなって、はや10年の歳月が過ぎようとしておりますが、いまだに市民球場の建設計画がありません。市長は、もはや市民球場は必要でないと考えておられるのでしょうか。スポーツ少年団・中学校・高校・社会人等のクラブ活動、さらには、市民早朝野球等に見られるように、高松市民の野球人口は、スポーツの中では最も多いと思われます。中学校の野球大会も各中学校で開催したり、県営第2球場を借りて使用したりしており、全くかわいそうであります。
 県下の市町で市民あるいは町民球場がないのは本市のみではないでしょうか。長尾・寒川・志度・牟礼の近隣各町にはナイター照明つきの、すばらしい球場があります。ちまたでは三原・水原両監督の功績をたたえ、銅像建設の話があるやに聞いておりますが、往年のプロ野球選手の名前をつけた北海道の旭川スタルヒン球場の例もありますように、本市でも、郷土が生んだ三原・水原を記念し、市民に親しまれる市民球場を建設してはいかがでしょうか、市長の所信をお伺いいたします。
 そして、その建設場所については、太田第2土地区画整理事業の進展、さらに四国横断道のインターチェンジが計画されるなど、今後の発展が期待できる高松市南部地区の旧空港跡地周辺にできましたならば、多くの市民が利用できると思うのであります。
 近年、高松地区内の高校が甲子園に出場する機会も少なくなり、寂しく思っている市民も多いと思います。市民のスポーツ・レクリエーションの振興を、さらに図る上から、また、高校球児の発奮材として、かつて甲子園にも出場された市長の英断を期待するものであります。
 次に、国際交流についてお伺いいたします。
 近年、交通・通信の発展に伴い、国際化が進展しており、21世紀を目前に控えた今日、国際化への対応は、高齢化・情報化とともに重要な課題となっております。本市における国際交流は、外国の都市との提携を中心に進められてきており、今定例会冒頭、市長から報告がありましたように、アメリカ セント・ピータースバーグ市を初め、フランス トゥール市・中国 南昌市との間で姉妹・友好都市提携を行い、親善交流を深めておりますことは皆様御承知のとおりであります。
 また、本市の国際交流に関する施策・事業を総合的に推進するため、国際交流基本計画の策定を初め、国際交流課の新設、さらには、国際交流の中枢的組織として財団法人 高松市国際交流協会を昨年設立し、世界に開かれた都市高松を目指しておりますことは、まことに賞賛に値するものと思います。
 しかし、地方レベルでの国際化には市民の参加と協力が不可欠であり、市長が、よく言われる民際外交の中心にならなければならないものであります。このため、国際交流の推進基盤となる体制を整備するとともに、市民交流など幅広い分野での多様な交流活動を推進していく必要があります。市民や民間団体などの自主的な交流や企業の交流活動も年々活発になっており、今後は、これらの充実を初め、身近な交流や内なる国際交流を進める必要があります。このためには、多面的な国際交流を支える交流の場の整備を促進することが必要であります。
 さて、本市の第3次総合計画の中に、「国際交流施設の整備促進」が位置づけられており、また、国際交流基本計画の中でも、「都市環境の国際化」の一施策として「国際交流を推進する組織と一体となった拠点施設は、交流団体相互の連絡、調整や市民、在住外国人等の交流の場となり、また、各種講座、講演会等の開催やボランティアの利用に供することができ、有機的で密接な交流を進める上からも整備が望まれる」とされております。
 この建設については、過去、先輩議員が本会議で取り上げ、論議されており、その際、前向きに検討したい旨の答弁をされておりますことは皆様御承知のとおりであります。先進地の調査も含め、今日まで具体的な検討はどのようにされているのか、お答えいただくとともに、新年度予算に、建設に向けての調査費を計上する考えがあるのかどうか、あわせてお答えください。
 なお、国際交流に関する施設として、香川県でも本年9月定例会において、新県立図書館の建設に伴い、現図書館の利用について、国際交流会館として利用することも含め検討したい旨の答弁を知事がしております。
 また、今、話題になっている高松高校地下駐車場の問題に関して、知事とPTAが話し合った中で、現図書館の利用について話があったやに仄聞いたしておりますが、9月定例会以後、今日まで、県から現図書館の跡地利用について協議があったのでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 また、本市や国際交流協会が市職員や市民を留学生として姉妹・友好都市に派遣しておりますが、人材の育成にとって非常に重要な事業であり、今後も継続実施されることが望まれます。
 さて、留学生自身が訪問国に滞在し、見て、聞いて、そして、さまざまな体験を通して多くのことを学んで帰国するものと思います。留学生の、そのような体験を多くの市民に知らせることによって市民も姉妹都市・友好都市に関心を持つのではないでしょうか。現実の問題として、本市と姉妹都市・友好都市提携をしている外国の都市の名前を知っている市民は多くないのが現実ではないでしょうか。多くの市民に諸外国の情報を提供することによって市民の関心が高まり、また、関心を持つことによって国際感覚の涵養の一助にもなるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。留学中に学んだこと、あるいは体験を通しての感想など、あらゆる機会をとらえ、一人でも多くの市民に知らせるため、例えば「広報たかまつ」の紙面等に姉妹都市・友好都市について、留学生の目を通して見た現実を掲載したり、市民ホールで留学生の写真展を開催したりすることも考えられますが、いかがでしょうか。
 留学生の留学中の活動を、多くの市民に知らせる工夫が見受けられませんので、留学生が帰国後、実際にどのような活動をされているのか。また、今後、どのように工夫されるおつもりなのか、あわせてお答えください。
 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。