くちづけ

初めてのくちづけを受けながら
小さなからだがふるえていたね
長めのまつげをふるわせながら
はずかしそうにうつむいていたね
 子供の世界からぬけ出した君と僕
 ちっぽけな旅だけど二人なら
 はぐれないようにいついつまでも
 たしかな今の時をつれて
 
最後のくちづけを受けながら
小さなからだがこわばっていたね
長めのまつげに光った涙が
悲しい想いをおしえていたね
 大人の世界へと行けなかった君と僕
 つまずいた足もとに身をすくめ
 歩こうともしないで泣いてる君を
 刻んでおこう今の胸に