風信子

茶店をでると 雪景色
白いじゅうたん 一足一足
あの娘の 足跡 小さめな
ふるえる からだに 落ちてくる
雪の降る夜 土曜の夜に
まつげの雪がとけて 流れて
 
夜もそろそろ 待ちくたびれたようで
ふとんをかぶって 寝るのもいいころさ
窓にポツンと いかにも さむそうに
季節はずれの 雪の夜に
水栽培の風信子
 
カーテンのすきまから流れてくる
壁をねらって ひとすじの光
じっとだまって うごこうとしない
風信子のかげが 泣いてるよ
雪の降る夜 土曜の夜に
あの娘とボクの風信子
雪の降る夜 土曜の夜に
ふとんにくるまる あの娘とボクと