真夜中のカーチェイス
あれはもう十年以上前の出来事です。
当時、息子はまだ「ふるさと」に入っていませんでした。

その日の営業を終えてマスターと私が自家用車で帰宅途中のことです。
真夜中の12時過ぎです。
国道を走り、自宅の方に右折しようとしたら前の車も同じく右折しました。

マスターも私も溜息をつきました。

何故なら真夜中過ぎにこの道を走る車は酒酔い運転が多くて大抵ノロノロ、フラフラと走るのです。
ですから後から走っていると、こちらはイライラ、ハラハラとなります。

ところが、予想に反してその車はスピードを上げて走り出しました。
こちらは、ちょっと驚きましたが負けじとスピードを上げてその車にピッタリ追走して行くと
次の曲がり角に差し掛かりました。

すると前の車は又しても我が家の方角に曲がるのです。
そしてスピードを上げたまま走るので、こちらも後からスピードを上げたままで追走です。

そしてまた次の曲がり角でも
なんと、我が家と同じ方角へ走ります。何か不思議な感じです。

遂に自宅のある細道が近づいて来ました。
前の車はそのまま直進するものと思ったのですが、

なんと...我が家と同じ方角に曲がったのでビックリしてしまいました。

前の車は我が家と3軒離れた家の息子さんが運転していたのです。

車庫入れする息子さんに車の中から深々とお辞儀をしましたが
そんなこととは知らずピッタリとくっついて走っていた当方はとても極まりが悪い思いをしました。

きっと後からピッタリ追走されて何かの嫌がらせかと思い不快に思われたことでしょう。

今になっても恥ずかしい出来事でした。







ビックリ箱のページ
2006年7月25日